「家庭と仕事、どちらが大事か?」

就職時の面接で、私自身が面接官より受けた質問である。

比べる対象でないことは言うまでもないが、当時求められた就労意識が垣間見られる。

 

「仕事と育児、どちらが大事か?」

働く女性は常にこの二者択一を迫られてきたが、性別による役割分担社会は、勤勉な夫にも長時間労働を強い、是非は置き、戦後日本を経済大国に押し上げた。

 

すべての国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的関係において、差別されない。

 

日本国憲法第14条は女性を差別していない。しかし社会の実態として、男女賃金格差、年金の受給資格格差、管理職(取締役)数、政界の女性議員数、学士号取得者数など、日本女性の社会的地位はOECD加盟国の平均を大きく下回る。

 

男女共同参画社会基本法を受け、足立区でも男女共同参画行動計画が推進されており、例えば取り組みの一つに、ワークライフバランス企業認定制度があるが、平成27年度実績で新規認定企業数は6社、平成28年度は4社、総数でも49社に留まる。

足立区内には、税務署管轄の法人会だけでも9000社近くが加入していることを踏まえると、ワークライフバランスに対する経営者の認識も十分とは言えない。

 

ワークライフバランスにより経営は改善されるのか。

資金も人材も乏しい中小企業故、従業員の定着率や労働意欲にも効果のあるワークライフバランスの導入を働きかけていくことが、地域に男女共同参画社会の気運をもたらす。

 

健やかな社会は、健やかな家庭の集合体であり、健やかな家庭は良好な男女関係を基礎とする。

家庭の安定は、男性の仕事の生産性を上げ、優秀な女性の社会復帰は、少子化による労働力不足を補う。安定雇用と労働意欲の向上は、企業業績を上げ、結果として税収を上げ、将来の社会保障費として個々人に還元される。

 

行政が旗振り役として、企業、保育、教育、福祉、医療等の関係機関を巻き込み、社会全体として、男女共同参画社会の実現に向けた努力をする事は、社会正義のみならず、男女が幸せな人生を追求する土台となり、持続可能な好循環社会の構築に繋がる事を確信する。

以上